本書は、眼底部のレーザー光凝固について、機器選定から適応となる疾患、正しい照射法などを、豊富な写真とともに解説。レーザー治療を行う一般眼科 医の疑問にこたえる形でまとめ、ベテラン眼科医にも読みごたえのある内容を網羅した1冊。
目次

■はじめに
　レーザー光凝固装置の購入を計画していますが、とくにどのような点をチェックすればよいでしょうか
　レーザー光凝固で波長を決めるときのポイントを教えてください
■糖尿病網膜症
糖尿病網膜症にはどんなレーザーがいちばん適していますか。レーザーの種類、照射条件などを教えてください
　糖尿病網膜症は単純網膜症で光凝固したほうが予後がよいのではないでしょうか
　蛍光眼底造影を行ったところ、黄斑部に強い蛍光色素漏出を認めました。光凝固の適応でしょうか
■糖尿病網膜症以外の網膜血管病変
海外では急性期の網膜静脈分枝閉塞症（BRVO）に光凝固しないと聞きますが、日本では行っています。どちらがよいのでしょうか
　網膜静脈分枝閉塞症（BRVO）の出血部へ直接光凝固をしましたが、出血は除去されても視機能が回復しません。これでよかったのでしょうか
■黄斑部病変
　中心性漿液性網脈絡膜症で、光凝固の適応となるのはどのような場合でしょうか。また、適応外は治療しなくてよろしいのでしょうか
　中心性漿液性網脈絡膜症で症状を自覚してから光凝固を行う場合の時期を教えてください。また、再発を繰り返すとき、そのたびに光凝固を行ったほうがよいでしょうか、それともほかに方法がありますか
■網膜剥離・裂孔・変性
　網膜裂孔の状態と、それらに対する適切な光凝固の方法を教えてください
　5乳頭 径ぐらいの網膜剥離で裂孔もありますが、剥離がこれ以上広がらないようにするためには周囲に光凝固しておけば十分でしょうか
■未熟児網膜症
　未熟児網膜症はどの段階で光凝固すればよろしいでしょうか
■腫瘍
　網膜腫瘍に対するレーザー治療の現況について教えてください
■その他
　ベーチェット病による閉塞性網膜血管炎で、網膜血管床の脱落部位には光凝固をすべきでしょうか
　急性網膜壊死と診断され、抗ウイルス薬の点滴を受けています。点滴後は硝子体混濁が減少してきましたので、網膜剥離の予防のために光凝固を行いたいと思いますが、どのように進めればよいでしょうか