神経生理学的な研究の進歩、遺伝子研究の成果などにより、内耳に関する知識は近年大いに飛躍した。本書ではこのような新知見を明快に記述し、臨床を支えるこれまでの知識の膨大な集積も紹介。内耳・内耳道についてのすべてを網羅した一冊。

目次

■発生と解剖
　1.発生
　2.解剖
　　1.蝸牛
　　2.前庭
　　3.内耳道
■生理
　1.蝸牛の電気現象と臨床応用
　2.内耳液とイオンの調節
　3.外有毛細胞の周波数弁別能
　4.耳音響放射
　5.免疫反応
　6.加齢変化
　7.内耳性難聴とマウスモデル
　8.無重力状態における前庭系
　9.前庭研究における進歩と展望
■機能検査
　1.聴覚機能検査
　2.前庭検査
　3.画像診断
　4.二、三次元再構築法
■手術
　1.内耳手術
　2.内リンパ嚢手術
■疾患
　1.内耳奇形
　2.遺伝性難聴
　3.老人性難聴
　4.小児の感音難聴
　5.騒音性難聴・音響外傷
　6.突発性難聴
　7.急性低音障害型感音難聴
　8.外リンパ瘻
　9.薬物性難聴
　10.ウイルス性内耳炎
　11.化膿性内耳炎
　12.耳鳴
　13.メニエール病
　14.良性発作性頭位めまい症
　15.遅発性内リンパ水腫
　16.聴神経腫瘍
　　1.症状と診断
　　2.外科的治療法
　　　2-1　中頭蓋窩法
　　　2-2　経迷路法
　　　2-3　後頭蓋窩法
　　3.定位放射線照射（放射線療法）
　17.聴神経腫瘍以外の内耳道・小脳橋角部病変