小児における整形外科疾患の病態は，こどもの成長とともに変化するため，早期から，適切なタイミングで，できる限り侵襲の少ない治療法を選択することが重要である．
本巻では，病態把握や治療方針の決定に必要な小児整形外科領域の疾患を網羅的にとりあげた．一般整形外科医にとっても役立つ，詳細な知識が解説されている．

目次

1章　小児の診察法
　小児の診察の進め方
　小児の検査法
　小児の発育（成長と発達）
　頭部・肩甲帯・肩・胸部の診察法
　脊柱・脊椎の診察法
　上肢の診察法
　下肢の診察法
2章　小児の脊椎疾患
　筋性斜頚
　炎症性斜頚
　環軸椎回旋位固定
　環軸椎亜脱臼
　Klippel-Feil症候群
　特発性側わん症
　先天性側わん症
　症候性側わん症
　脊椎分離症，脊椎すべり症
　二分脊椎
3章　小児の肩甲帯・胸部疾患
　鎖骨・頭蓋異形成症
　先天性肩甲骨高位症（Sprengel変形）
　先天性鎖骨偽関節
　先天性大胸筋欠損症
4章　小児の上肢疾患
　特発性上腕骨内反症
　先天性橈尺骨癒合症
　先天性橈骨頭脱臼
　先天性滑車形成不全
　横断性形成障害（合短指症）
　分娩麻痺
　手の先天異常
5章　小児の股関節疾患
　先天性股関節脱臼
　大腿骨近位欠損症
　Perthes病
　大腿骨頭すべり症
6章　小児の膝疾患
　小児の膝変形（O脚，X脚）
　膝離断性骨軟骨炎
　Osgood-Schlatter病
　有痛性分裂膝蓋骨
　タナ障害
　ジャンパー膝
７章　小児の足部疾患
　先天性内反足
　先天性外反踵足
　先天性垂直距骨
　先天性内転足
　多趾症
　合趾症
　第4趾中足骨短縮症
　先天性切断
　先天性下腿偽関節症
　先天性脛骨（列）欠損症
　先天性腓骨（列）欠損症
　小児扁平足
　Freiberg病
　Sever病（踵骨骨端炎）
　Kohler病
８章　小児の感染性疾患
９章　小児の外傷性疾患
10章　小児の麻痺性疾患，筋疾患，結合織疾患
　麻痺性疾患
　筋原性疾患
　筋拘縮症
　結合織疾患
11章　小児のリウマチ性疾患
　若年性特発性関節炎（若年性関節リウマチ）
　リウマチ熱
　血管炎症候群
　若年性脊椎関節症ほか
12章　血友病
13章　小児の骨系統疾患，代謝性骨疾患
14章　小児の腫瘍，腫瘍類似疾患
15章　小児の周術期管理
16章　小児のリハビリテーション