高齢者のQOLに多大な影響を及ぼす骨粗鬆症や脆弱性骨折，変形性関節症，慢性骨髄炎などの病態，治療について網羅的に解説するとともに，加齢にともなう運動機能の評価，全身管理，さらには高齢者医療の福祉制度・介護についてもとりあげ，高齢者医療に役立つように編纂した．

目次

1章　高齢者の機能低下の病態
　全身的問題
　運動機能低下と廃用症候群
　体力・運動能力の評価
2章　骨粗鬆症
　病因
　　骨量減少のメカニズム
　　閉経と骨量減少
　　加齢による骨量減少
　　運動低下による骨量減少
　　続発性骨粗鬆症
　診断と治療
　　定義と診断基準
　　薬物治療
　　予防
3章　脆弱性骨折
　椎体骨折
　大腿骨頚部骨折
　橈骨遠位端骨折
4章　変形性膝関節症
　病因
　診断と治療
5章　変形性脊椎症
　病因
　診断と治療
6章　高齢者の慢性骨髄炎
　高齢者の慢性骨髄炎
7章　高齢者の周術期管理
　術前管理
　　術前評価
　　術前合併症と手術危険度
　術中管理
　　術中の生理的変化
　　術中モニター
　　整形外科領域の輸血療法
　　止血と凝固
　　術中合併症—その予防のために
　術後管理
　　術後疼痛管理
　　術後合併症
8章　高齢者のリハビリテーション
　機能障害の評価
　リハビリテーション計画
9章　高齢者医療の保健・福祉
　高齢者の健康と医療福祉制度
　高齢者介護とケアマネジャー
　高齢者の介護と家族の負担