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  • 雑誌(増刊号も含)
  • 6 子どもの人格発達の障害 1175
6 子どもの人格発達の障害
子どもの心の診療シリーズ
責任編集:笠原麻里(駒木野病院)
責任・総編集:齋藤万比古(国立国際医療研究センター国府台病院)
A5
300頁 写真・図・表:43点
定価 4,180 円 (本体3,800 円+税)
ISBN 978-4-521-73150-6
発売日 2011/09

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※電子版は下記ボタンより購入できます

人は誕生の瞬間から、さまざまな人との出会いや、環境の影響を受けつつ、人格を形成していく。
性差、年齢、母子関係、養育環境や心的外傷等が人格形成にもたらす影響を考察しつつ、子どもの人格発達とは何か、発達の決定要因とは何か、子どもの心の問題への治療的介入とはどういうものかという問いに迫る。
パーソナリティ障害を視野に入れつつ、子どもの人格形成の諸側面・諸要因について専門家が詳述した1冊。

シリーズ詳細  書評 M2PLUS

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  • 子どもの心の診療シリーズ
目次

Ⅰ.子どもの人格発達の障害とは何か
 子どもの人格発達の障害とは何か
  1.人格とパーソナリティ障害
  2.境界児童について
   早期母子関係障害としての境界児童論/境界児童論の発達障害概念への接近
  3.子どもの人格発達を理解するために
   子どもの「人格構造」について/早期の人格形成—アタッチメントを中心に
  4.子どものパーソナリティ障害とは何か−DSM-IV-TRの記述を中心に

Ⅱ.人格発達の決定要因について
 1.パーソナリティ形成における性差
  1.性別の生物学
  2.ジェンダーの概念
  3.ジェンダーに対する生物学的な影響
  4.認知発達的な視点
  5.社会的学習理論の視点
  6.精神分析的発達論の視点
   女児の発達/男児の発達
 2.早期母子関係と子どもの人格発達
  1.母親の子育てへの準備
   妊娠初期/妊娠中期/妊娠後期/妊娠中の母体の心理社会的困難
  2.乳児期の母子関係
  3.幼児期の発達と母子関係
  4.乳幼児期の母子関係の不調和
 3.人格発達の阻害要因としての虐待亀岡智美
  1.虐待による感情面への影響
  2.虐待による認知面への影響
  3.虐待による行動面への影響
   さまざまな感情と関連する行動/モデリング/トラウマ性の絆
  4.虐待によって引き起こされるさまざまな病態
   心的外傷後ストレス障害(PTSD)/解離性(転換性)障害/その他の病態
  5.見立ての困難さによる影響
  6.虐待というトラウマへの治療
   トラウマ焦点化認知行動療法(TF —CBT)/一般診療において実践できること
 4.養育環境と人格発達の可塑性−生物学的観点から
  1.行動学的研究からみた母子分離によるストレス脆弱性について
  2.母子分離(NI)によるストレス脆弱性形成の行動学的メカニズム
  3.行動学的研究からみた豊かな環境(EE)の修復効果について
  4.不遇な養育環境のもたらすストレス脆弱性や豊かな環境による修復効果の脳内分子メカニズムについて
 5.子どもの心的外傷と人格の発達
  1.児童期の心的外傷が脳に与える影響
   概論—発達心的外傷学/脳の各部位への影響/人格に影響を与えると推測される大まかな脳機能の力動/心的外傷の時期と長さ
  2.児童期の心的外傷が人格に与える影響—臨床的研究:被虐待を中心にDe Bellisの“Developmental traumatology(臨床病理版) ”/境界性パーソナリティ障害(BPD)との関連/DESNOSへ至る経緯
  3.脳への影響と臨床的所見のまとめ
  4.心的外傷—アタッチメント問題
  5.本項の限界と今後の課題
 6.発達の臨界点としての思春期・青年期
  1.子どもから成人へのパーソナリティの発達
  2.思春期・青年期の臨界点と固着・退行
   固着とは/退行とは/思春期のさまざまな精神・行動症状の発生
  3.正常発達における臨界点
   対象の発見・再発見への準備/自体愛から自己愛,そして対象愛へ/思春期・青年期の正常発達の臨界点
 7.発達障害児の人格発達の可能性と限界
  1.パーソナリティの概念
  2.パーソナリティの形成と発達障害
   間主観性/母(養育者)—乳児相互作用の基本的モデル/分離—個体化過程/アタッチメントの発達/虐待やいじめなどの環境要因
  3.発達障害とパーソナリティ障害
   広汎性発達障害とパーソナリティ障害/注意欠如・多動性障害(ADHD)とパーソナリティ障害
  4.発達障害とパーソナリティ障害の生物学的共通性
   Cloningerのモデル/脳構造学的・機能的視点/精神生理学的視点
  5.予防と治療
   乳幼児期の関係性の改善/発達障害の治療・教育/発達障害にパーソナリティ障害が併存した場合の治療

Ⅲ.子どもの人格形成上の諸問題
 1.子どもの回避性・依存性の展開と人格形成−登校拒否との関連から
  1.回避性パーソナリティ障害,依存性パーソナリティ障害の診断基準
  2.思春期の事例から
  3.思春期の登校拒否
   登校拒否をとりまく病態/登校拒否とパーソナリティ/登校拒否の子どもの両親/登校拒否の発症状況/治療的介入について
  4.大学生の登校拒否
 2.子どもの強迫性の展開と人格形成
  1.強迫症状
   診断基準にみる強迫症状/子どもの強迫症状の広がり/強迫症状と近縁の症状
  2.子どもの強迫性障害(OCD)
   疫学的所見/臨床特徴/生物学的機制/心理社会的機制
  3.強迫性パーソナリティ障害(OCPD)
   診断基準/強迫性パーソナリティ障害(OCPD)と強迫性障害(OCD)/PDDとの関連/一般青年での強迫パーソナリティ傾向/発症機制/治療への示唆
 3.子どもの自己愛の発達とパーソナリティ障害
  1.自己愛とは何か
   ナルシシズムという概念/自己愛という概念
  2.自己愛の発達
  3.自己愛の発達とパーソナリティ形成
  4.自己愛性パーソナリティ障害について
 4.子どものスキゾイド人格と失調型人格の展開
  1.子どものスキゾイド人格と失調型人格の概念と歴史
   子どものスキゾイド人格と失調型人格/スキゾイドパーソナリティ障害と失調型パーソナリティ障害/文献的展望
  2.症例
  3.子どものスキゾイド人格と失調型人格の展開
   子どものスキゾイドパーソナリティ障害と失調型パーソナリティ障害の診断的位置づけ/子どものスキゾイドパーソナリティ障害と失調型パーソナリティ障害への結晶化
  4.子どものスキゾイドパーソナリティ障害と失調型パーソナリティ障害への治療的介入
   薬物療法/心理社会的治療
 5.思春期の自傷と境界性パーソナリティ障害
  1.思春期の自傷
   自傷行為について/自傷行為の方法/意識と無意識/希死念慮の有無/自傷行為の重篤性について/思春期における自傷行為の背景について
  2.境界性パーソナリティ障害と自傷行為
   DSM-IV-TRにおける診断基準/診断基準と自傷行為との関連について/境界性パーソナリティ障害の病因論と自傷行為の関連について
  3.自傷行為を伴う境界性パーソナリティ障害と発達障害との関連について
  4.自傷行為に対する治療的介入について
   通院治療/入院治療/個人精神療法/集団療法/家族援助/救急医療/薬物療法/マネジメント/社会療法(デイケア,ネットワークを含む)
  5.自傷行為に焦点を当てた境界性パーソナリティ障害の治療に際して
  おわりに
 6.外在化障害の展開と人格発達
  1.外在化と内在化
  2.症例
  3.外在化障害の疫学
  4.攻撃性の発達
  5.外在化障害を発現させる諸要因
   生物学的要因/心理学的要因/環境・社会要因
  6.外在化への結晶化に関する包括的モデル
   脆弱性—レジリアンスモデル/反社会的行動の発展経路モデル/反社会的傾向モデル/ODDからCDに至るモデル
  7.ODD,CDの転帰
  8.外在化障害への治療介入の考え方
   反抗挑戦性障害(ODD)/素行障害(CD)/反社会性パーソナリティ障害(ASPD)

Ⅳ.人格発達の問題の治療・支援の考え方
 1.人格発達を織り込んだ児童精神科治療
  1.児童・思春期のパーソナリティ障害の「見立て」と「マネジメント」をめぐって
  2.症例
   症例 Aのまとめ/症例 Bのまとめ
  3.パーソナリティ発達を織り込んだ児童精神科における治療をめぐって
 2.パーソナリティ障害の治療−「重ね着症候群」概念の意義
  1.パーソナリティ障害の力動的発達診断
   診断面接の時間・空間的構造/力動的発達診断に必要な基本的情報/患者像の構成と治療指針/病理的組織化
  2.重ね着症候群の鑑別診断
   重ね着症候群の定義/パーソナリティ障害と重ね着症候群発見の経緯/重ね着症候群の診断プロセス(発達障害診断)/治療の選択

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