ウイルス疾患は言うまでもなく早めの確定診断が必要であり，届け出が必要な疾患でもあり，院内感染の危険性を強くはらむ重要疾患である．
本書は臨床に登場するウイルスへの対策を網羅し，特にメジャーウイルスであるヘルペスに重点をおきつつ，ヘルペスワクチンや学校保健安全法に従った対応などホットな話題を盛り込んだ最新の臨床ハンドブックである．

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目次

Ⅰ　総論
　　1．ウイルスとはどのようなものか　（高橋和郎）
　　2．ウイルスに対する宿主の免疫機構　（今福信一）
　　3．皮膚症状を生じるウイルスにはどのようなものがあるか　（渡辺大輔）
　　4．ウイルス感染症の検査　（佐伯秀久）
　　5．ウイルス感染症に対する院内感染予防対策　（庵原俊昭）
　　Column：ウイルス感染症とアレルギー　（相原道子）

Ⅱ　ヘルペスウイルス
　　6．ヒトヘルペスウイルスの分類と臨床症状　（浅田秀夫）
　HSV
　　7．単純ヘルペスウイルスの型と臨床症状・診断　（安元慎一郎）
　　8．単純ヘルペスの治療と生活指導　（本田まりこ）
　　9．Kaposi水痘様発疹症　（浅田秀夫）
　　Column：単純ヘルペス後の多形紅斑　（今福信一）
　　Column：単純ヘルペスウイルスを用いた抗腫瘍療法　（渡辺大輔）
　VZV
　　10．水痘　（尾崎隆男）
　　11．帯状疱疹　（漆畑　修）
　　12．帯状疱疹関連痛とその治療法　（矢作榮一郎，小澤　明）
　　13．抗ヘルペスウイルス薬の種類と使用法　（石田奈津子，渡辺大輔）
　　14．水痘ワクチンと帯状疱疹ワクチン　（須賀定雄）
　HHV-6，HHV-7，CMV
　　15．突発性発疹　（吉川哲史）
　　16．HHV-6の再活性化が関与する皮膚疾患　（狩野葉子）
　　Column：HHV-6と疲労　（近藤一博）
　　17．HHV-7関連皮膚疾患　（前木孝洋，森　康子）
　　18．サイトメガロウイルス関連皮膚疾患　（吉田正己）
　EBV
　　19．伝染性単核症　（前田明彦，佐藤哲也，脇口　宏）
　　20．EBウイルス関連リンパ腫にはどのようなものがあるか　（藤井一恭，岩月啓氏）
　　21．慢性活動性EBウイルス感染症とはどのような疾患か　（後藤研誠，木村　宏）
　　22．種痘様水疱症，蚊アレルギー　（浅田秀夫）
　HHV-8
　　23．Kaposi肉腫　（片野晴隆，佐多徹太郎）
　　Column：Kaposi肉腫以外のHHV-8関連疾患　（片野晴隆，佐多徹太郎）

Ⅲ　急性発疹症とウイルス
　　24．急性発疹症にはどのようなものがあるか　（日野治子）
　　25．麻疹　（日野治子）
　　26．風疹　（馬場直子）
　　27．手足口病/エンテロウイルス感染症　（馬場直子）
　　28．Gianotti-Crosti症候群　（寺木祐一）
　　29．伝染性紅斑　（五十嵐敦之）
　　Column：ヒトパルボウイルスB19感染症の多彩な臨床症状　（清島真理子）
　　30．学校感染症とその取り扱い　（日野治子）
　　31．ウイルス感染症疑いでウイルス抗体価をオーダーする際の医療保険上の注意事項　（五十嵐敦之）
　　Column：薬疹とウイルス性発疹症の見分け方　（狩野葉子）
　　Column：麻疹・風疹ワクチンの2 回接種の必要性　（多屋馨子）

Ⅳ　ヒト乳頭腫ウイルス
　　32．HPVの分類と臨床症状　（江川清文）
　　33．尋常性疣贅－難治例の治療法も含めて　（江川清文）
　　34．青年性扁平疣贅－難治例の治療法も含めて　（江川清文）
　　35．封入体疣贅　（江川清文）
　　36．尖圭コンジローマ　（石地尚興）
　　37．Bowen様丘疹症 石地尚興 240
　　38．HPVと発癌　（三石　剛）
　　39．疣贅状表皮発育異常症　（川瀬正昭）

Ⅴ レトロウイルス
　　40．HIV感染に関連する皮膚症状　（浅田秀夫）
　　Column：HIV感染におけるLangerhans細胞の役割　（川村龍吉）
　　41．成人T細胞白血病／リンパ腫　（金蔵拓郎）

Ⅵ その他のウイルス
　　42．伝染性軟属腫　（日野治子）
　　43．肝炎ウイルスによる皮膚症状　（小林信彦）
　　Column：ポリオーマウイルスとMerkel細胞癌との関係　（中島英貴，佐野栄紀）

References

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