患者の増加や治療・対処法の進展により，皮膚科医のざ瘡（ニキビ）に対する知識の必要性が急速に高まった．またざ瘡重症度判定基準や治療ガイドラインも策定された．
このような背景のもと，本書ではざ瘡のメカニズムを詳述し，診断のポイントや原因別のざ瘡の鑑別診断を豊富な画像を用い解説．
ガイドラインで取り上げられている治療のみならず最新の治療についても取り上げた．皮膚科医・美容外科医，必携の一冊．

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目次

Ⅰ　頻度・性差
　1．痤瘡の疫学　（森　悦子，矢澤徳仁）
　2．痤瘡患者の受療行動や対処方法の実態　（二木　賢，中川秀己）
　3．痤瘡の悪化因子　（中田土起丈）

Ⅱ　診断基準・鑑別診断
　4．尋常性痤瘡の診断のポイント　（渡辺晋一）
　5．集簇性痤瘡の診断のポイント　（若林麻記子，田中俊宏）
　6．劇症型痤瘡の診断のポイント　（竹中祐子，林　伸和）
　Column【症例紹介】　劇症型痤瘡　（竹中祐子，林　伸和）
　7．酒痤の臨床　（山﨑研志）
　8．酒痤の対処法　（山﨑研志）
　9．新生児痤瘡の特徴と対処法　（五十嵐敦之）
　10．マラセチア毛包炎の特徴と対処法　（常深祐一郎）
　11．ニキビダニ症の特徴と対処法　（常深祐一郎）
　12．Favre-Racouchot症候群，面皰母斑の特徴と対処法　（田村敦志）
　13．EGFR阻害薬による痤瘡様皮疹の特徴と対処法　（狩野葉子）
　Column【症例紹介】　エルロチニブによる痤瘡様皮疹　（狩野葉子）
　14．多嚢胞性卵巣症候群とスピロノラクトンによる?瘡治療　（佐藤克二郎）
　Column【症例紹介】　スピロノラクトン内服による治療例　（佐藤克二郎）
　15．好酸球性膿疱性毛包炎の特徴と対処法　（石黒直子）
　16．ダイオキシン類によって生じる痤瘡　（内　博史）

Ⅲ　病因論・病態・病理
　17．痤瘡の病態　（古川福実）
　18．毛嚢脂腺系の構造　（伊藤雅章，佐藤信之，藤原　浩）
　19．痤瘡の皮脂分泌のメカニズム　（乾　重樹）
　20．痤瘡と月経との関連　（小林美和）
　21．痤瘡の毛包漏斗部が閉塞するメカニズム　（黒川一郎）
　22．痤瘡の炎症が起こるメカニズム　（赤松浩彦）
　23．痤瘡瘢痕の分類と生じるメカニズム　（須賀　康）

Ⅳ　検査
　24．ニキビの重症度評価法　（竹中祐子，林　伸和）
　25．画像によるニキビの評価法　（窪田泰夫，村上有美，松中　浩）
　26．アクネ桿菌の菌量測定，薬剤耐性の評価方法と値の読み方　（黒川一郎，野口雅久）
　27．ニキビ患者のバリア機能や皮脂量の評価法　（菊地克子）
　28．コメドジェニック試験と微小面皰の測定法　（松永佳世子）
　29．痤瘡に関係する性ホルモンの検査と検査値の読み方　（相澤　浩）
　30．QOLの評価法　（檜垣祐子）

Ⅴ　治療
　31．日本皮膚科学会策定「尋常性痤瘡治療ガイドライン」の概要　（林　伸和）
　32．アダパレンの使い方　（谷岡未樹）
　33．アダパレンの副作用に対する対処法　（谷岡未樹）
　34．アダパレン処方時の患者への説明法　（林　伸和）
　35．グリコール酸によるケミカルピーリング　（山本有紀）
　36．サリチル酸マクロゴールによるケミカルピーリング　（上田説子，大日輝記）
　37．外用抗菌薬の使い方　（小林美和）
　38．内服抗菌薬の使い方　（山﨑　修）
　39．漢方薬の使い方　（小林裕美）
　40．PDT治療　（下田貴子）
　Column【症例紹介】　PDTによる治療例　（下田貴子）
　41．ニキビに対する光線治療　（森田明理）
　42．ニキビに対するレーザー治療　（河野太郎，櫻井裕之）
　43．ニキビ瘢痕に対する海外での取り組み　（須賀　康）
　44．ニキビ瘢痕に対するレーザー治療　（河野太郎，櫻井裕之）
　45．ニキビ瘢痕に対するTCAを使った治療　（宮崎孝夫）
　46．ニキビに対する経口避妊薬の使い方　（相澤　浩）
　47．嚢腫性痤瘡，集簇性痤瘡，劇症型痤瘡に対する治療　（堀口裕治）
　48．食事指導のコツ：ニキビと食事の関係　（谷岡未樹）
　49．痤瘡患者のスキンケア　（白髭由恵，窪田泰夫）
　50．化粧指導のコツ　（白髭由恵，窪田泰夫）
　51．痤瘡と心身医学　（檜垣祐子）
　52．海外での?瘡治療の現状　（渡辺晋一）

Ⅵ　臨床経過・予後
　53．耐性菌に対する対策　（赤座誠文，赤松浩彦）
　54．アダパレンが効かない場合の対処法　（谷岡未樹）

Ⅶ　最新研究からのインサイト
　55．アダパレンの作用に関する最新の知見　（戸倉新樹）
　56．培養脂腺細胞から得られた最新の知見　（佐藤　隆）
　57．酒皶に関する最新の知見　（山﨑研志）
　58．痤瘡治療におけるアドヒアランス：さらにコンコーダンスへ　（幸野　健）
　59．海外での最新の痤瘡治療　（林　伸和）

References

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